2006年08月31日
2006年夏 秋葉原電気街口の伝説 〜 mimikaの時計台 〜
今日で8月も最終日、夏も終わりが近づいてきます。今回は私がこの夏目撃した、ひとりのメジャーデビュー前の女の子による伝説とも呼べるおはなしです。
JR秋葉原駅電気街口。ちょうど切符売場の正面に、高くそびえる時計台があります。先端にはごく普通の時計が付いていて、秋葉原に来た人に時を知らせています。下には東西南北を記す表示があり、遠く海外の都市の方向を示しているのは世界的都市の秋葉原らしいです。
この時計台の下に、メジャーデビューを目指すため7月上旬より毎日秋葉原に来てCDを手売りしていたアーティストがいました。それが「mimika(みみか)」さんでした。
JR秋葉原駅電気街口。ちょうど切符売場の正面に、高くそびえる時計台があります。先端にはごく普通の時計が付いていて、秋葉原に来た人に時を知らせています。下には東西南北を記す表示があり、遠く海外の都市の方向を示しているのは世界的都市の秋葉原らしいです。
この時計台の下に、メジャーデビューを目指すため7月上旬より毎日秋葉原に来てCDを手売りしていたアーティストがいました。それが「mimika(みみか)」さんでした。
mimikaさんはメジャーデビュー前のアーティスト。自身が作詞・作曲を行うシンガーソングライターです。7月7日発売のオリジナル曲「どどどんまいっ」のCDを、当初は年内に3,000枚を路上ライブしながら販売する予定だったと所属するAtoNO Recordsの社長さんのブログには書かれていました。そして、それを本人自ら3ヶ月で売り切ると言い切っそうです。そう言って聞かなかったらしいです。
そして早速7月7日(金)には秋葉原に登場し、CDの手売りを開始したそうです。路上ライブと言っても、実際には歌を歌いながらはできなかったようで、CDの曲を流しつつ、マネージャーさんとたった2人でチラシを配りながら1枚1枚販売するという地道な作業のようでした。
私が初めてmimikaさんをお見掛けしたのは7月16日の日曜日でした。この時既に10日目に入っており、CDも600枚以上販売していたようです。この時の様子は、以下のように紹介しています。
■秋葉原マップ:7月16日の紹介記事より
元気系シンガーソングライター 〜 mimika (みみか) さん 〜
本日秋葉原電気街口ラジ館前の時計の場所で、CDの告知活動をしていた「mimika」さんをはじめて拝見しました。7月7日発売のCD「どどどんまいっ」を発売しながらの告知活動をしていましたが、なんでも「おそらく史上初のデビュー前路上CD3ヶ月間で3000枚売るというギネスブックに挑戦開始しました(笑)。」(最年少メジャーレコード会社社長のblogより)だそうです。また、明日の初のイベント出演だそうで、石丸SOFT1のイベントにトップバッターとして登場するそうです。 >続きを読む
ご存知の通り私は毎日秋葉原を回っていますので、その後もこの時計台の下で毎日がんばっているmimikaさんの姿は当然目にしていました。8月に入ってからは、秋葉原以外の街にも遠征したりいろいろとチャレンジしていたようですが、夜になると秋葉原にも必ず立ち寄ってこの時計台の下で遅くまで販売活動をしていました。
毎日夜遅くまで駅前の時計台で販売を続けたmimikaさん。
そしてそんなmimikaさんの周りには、いつしかファンが集まるようになってきました。ファンのみなさんはmimikaさんを元気付けたり、差し入れを持ってきたり、活動後に談笑したりと、その数は日増しに増えていったようでした。mimikaさんはそんなファンのことを単なるファンではなく、みんな「ファミリー」だと言っていました。
夜遅くに時計台の下に集まったmimikaさんのファン。
仕事帰りにこの前を通るのですが、毎日こんな光景を目撃していました。
このまま順調に販売枚数を伸ばして行くかと思いましたが、8月に入ってからは炎天下だったかと思えば雨の日も多く、天候が激しく変わる厳しい日が続きました。また別の街に遠征したり途中ライブやイベントがあったりと、CDを販売する活動の時間も減ってしまい苦戦する日もありました。ただその間も1日も休まず活動を続け、このペースで行けば3ヶ月どころか2ヶ月で3,000枚完売してしまうのでは?という普通に考えたら十分ハイペースでした。
ところが8月18日、事態が急変するできごとが起こりました。それまで一緒にがんばってきたマネージャーさんが急遽8月20日を最後に辞めることになったとmimikaさんのブログで衝撃の発表が。最後の日まで残り3日しかありません。しかも最終日の20日には新宿でライブを行うため、CDを販売する時間はあまり残されていません。実質残り2日間。その時点でCDの残り枚数は500枚以上ありました。それまでに販売した1日の最高枚数は107枚でしたから、それを考えるとほぼ不可能かと思われました。
しかしmimikaさんは20日までに3,000枚を売り切って、達成してからマネージャーさんを送りたいと決して諦めてはいないようでした。今振り返っても「無理」「できない」というようなネガティブな発言はひとこともありませんでした。実際その日から終電まで残って販売を行うとブログに書いています。ライブのリハーサルなどもあり、ほぼ睡眠時間のない中でがんばっていたようです。炎天下の中、一日中販売を行い体力も限界に近かったと思います。
20日のマネージャーさん最終日。その日は夜に新宿でライブがあるので、17時くらいまでしか販売を行えません。完売するためには今日1日で300枚以上販売しないといけません。お昼過ぎに秋葉原に到着したmimikaさんでしたが、この日は日曜日でしたが歩行者天国がなく、他のアイドルさんやコスプレの告知活動を行う人はみんな駅前に活動の場所を移していました。またはじめはいつもの時計台が他の人に取られていたこともあり販売数は思うように増えませんでした。
17時過ぎにライブに向かうため秋葉原を後にします。体力が消耗しているにも関わらず、元気いっぱいのライブを見せてくれたそうです。やっぱり今日までに3,000枚完売は無理だったね・・・。と私は思ってしまいました。しかしmimikaさんは、ライブ終了後もそのまま新宿で路上活動を行うと言いました。しかも「これから売り尽すまで新宿でやります!」と書かれていました。その記事をブログで見たのは22時半を回っていました。
実際私はその後の販売活動は直接目にすることはできませんでした。恐らく完売は無理だったのだろうと勝手に自分の中では完結してしまっていました。ライブ後に残っていたCDは約200枚。現実的に考えても達成はかなり難しいだろうと・・・。
その翌日、mimikaさんのブログを見て驚きました。記事のタイトルは、
「3000枚完売っっ!!!!」
記事の出だしには「奇跡が起きましたっ!!!!」とあります。本当に完売したみたいです。しかし、記事を読むと奇跡が起きたのではなく、本当に売り切るまでずっと路上活動を続けていたようです。奇跡よりそっちの方が驚きでした。完売した時間を見ると深夜の2:50。ファンの方も結構一緒に応援していたようですし、AtoNO Recordsの社長さんもその場に駆けつけてたようです。そして記念すべき3,000枚目はファンのみなさんの要望もあり、この日まで一緒にがんばってくれたマネージャーさんの手に渡ったそうです。この時の様子は、AtoNO Records社長さんのブログにも書かれています。
その日は撤収したのが早朝4時過ぎになったそうです。本当に最後まで諦めないmimikaさんの姿勢に感服いたしました。日にちにして46日間。この短期間に3,000枚のCDを手売りした偉業は、まさにギネス級の出来事だと思います。
この達成した最終日の詳細は、後日mimikaさん本人のブログに詳しく書かれています。
・3000枚完売っっ!!!!
・★3000枚完売ストーリー★
・★3000枚完売ストーリー★新宿ライブ編
・★3000枚完売ストーリー★深夜編
・みんな大好きっ!!!
また、mimikaさんの活動を常にウォッチされていた秋葉系アイドルチャンネルさんのmimikaさんのページを見ると、1日ごとのCD販売の経過がわかりやすく説明されています。
最後が新宿での達成になってしまいましたが、この秋葉原電気街口の時計台はこの夏mimikaさんが毎日がんばってた姿が私の記憶に強く残っています。他にも同じような思いの人は結構いると思います。誠に勝手ながら、秋葉原マップではこの時計台を「mimikaの時計台」として、この夏の伝説と共にここに記すことにしました。
メジャーなアーティストを目指すmimikaさんにとっては、第1章が終わったに過ぎないかもしれません。この後の活動は、この夏の伝説すら単なるエピソードのひとつにしてしまうほど飛躍したものになる可能性を秘めていると思いますので。
■時計台の地図リンク
★Special Thanks
>mimikaさんのブログ「ものっそみみか!!」
>AtoNO Records社長さんのブログ「」
>秋葉系アイドルチャンネル
このCD手売り3,000枚完売記念イベントを、9月3日(日)に秋葉原にて行うそうです。内容はmimikaさんの手づくりイベントに、限定記念グッズなど盛りだくさん。とんでもない企画も用意されているようです。 秋葉原でmimikaさんを見掛けて気になっていた方はぜひご覧下さい。 >3,000枚完売記念イベントの詳細はこちら |
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